フィルターなし加湿器は、フィルター付きモデルと比較してデメリットがあるわけはありません。
むしろ、コンパクトな設計を可能にするシンプルな構造が、これらの加湿器の大きな利点となっています。
一部の製品では、サイズを小さくするために機能を削減していることもありますが、これはフィルターを省くことによるものではなく、デザインの選択によるものです。
また、簡素化された構造は、メンテナンスが格段に容易になるという利点ももたらします。
多くのフィルターなし加湿器は、「お手入れ簡単」であると言う使いやすさと維持のしやすさをウリにしています。
詳細については本文にてさらに深く掘り下げて解説していますので、興味のある方はぜひともご覧ください。
フィルターなし加湿器のデメリットとメリット
フィルター付き加湿器のフィルターは、タンク内の水や空気中の不純物を取り除くなど特定の役割を果たしています。
フィルターのなし加湿器は、これらの役目をフィルターを使用しない別の方法で補っているか、加湿器の仕組みから必要としていない、と考えることができます。
機能(例) | フィルターなし加湿器 |
---|---|
除菌 | UV(紫外線)ランプ |
カルキ除去 | (スチーム式は放出するスチーム(水蒸気)にカルキは含まれない) |
このような意味で、フィルターなし加湿器としてのデメリットはない、と言うことができます。
フィルターなし加湿器、とくに超音波式の加湿器は、構造をシンプルにできるためコンパクトでデザイン性に優れたものが多いと言う特徴があります。
これはフィルターなし加湿器の大きなメリットの一つと言えます。
しかし、コンパクトにするために機能を削っている場合もあり、(超音波式に限らず)コンパクトな加湿器を選ぶときには、どのような機能が省略されているのか注意する必要があります。
お手入れは簡単!定期的なメンテナンスは忘れずに
フィルターなし加湿器は、フィルターを必要としない技術的な設計により、お手入れが容易なシンプルな構造を備えています。
これにより、加湿方式や加湿器のサイズに関わらず、お手入れの手間を大幅に削減できるという大きな利点があります。
しかし、これらの加湿器の中には、抗菌、除菌、防カビなどの特定の機能が省略されている製品も存在します。
このため、これらの機能が省かれた加湿器を使用する際には、より頻繁な清掃が必要になることもあります。
定期的なお手入れは、加湿器の性能を維持し、健康的な室内環境を確保するために重要です。
フィルター交換不要な加湿器
「フィルター交換不要な加湿器」の意味が、「ずっと交換せずに使い続けられるフィルターが付いた加湿器」と言うことならば、残念ながらそのような加湿器はありません。
フィルターは、定期的に掃除をする必要もあるし、また寿命(交換時期)が来たら新しいものと交換する必要もあります。
フィルターのメンテナンスは面倒だから、フィルター交換不要な加湿器があるといいな、と思いますよね。
でも、私の知る限り、交換不要なフィルターを搭載した加湿器は見たことがありません。
実際に「加湿器 フィルター交換不要」で検索してみても、マッチする加湿器は見つかりませんでした。
フィルター付き加湿器を「フィルターなし」で使うのはダメ
フィルター付き加湿器は、フィルターと加湿器をセットで使用することを前提に設計されています。
もし、フィルターなしで使用した場合、期待される性能が発揮できないだけでなく、安全上のリスクとなる場合もあります。
例えば、気化式の加湿器では水を染み込ませたフィルターに風を当て水を気化させて加湿します。このフィルターがなかったら、加湿器として動作しません。
除菌や防カビのためのフィルターを取ってしまったら、加湿器内は設計時の想定よりもずっと早く雑菌やカビだらけになり、室内に雑菌やカビが撒き散らされることになるかもしれません。
エアフィルターを取ってしまったら、室内の空気中に含まれるチリやホコリが加湿器内に取り込まれ溜まっていき、ファンが回らなくなってしまうかもしれません。
どのような理由であっても、フィルター付き加湿器をフィルターなしで使用するのはおすすめできません。
おすすめのフィルターなし加湿器
アマゾンや楽天市場で「フィルターなし」と言うキーワードを指定して検索しても、表示される商品が実際には「フィルター付き」であることがよくあります。
こちらでは、解説を丁寧に読んでフィルターなしであることが確認できた加湿器をご紹介します。
卓上タイプ
ここでは「卓上タイプ」を「テーブルの上に乗せても邪魔にならない小型サイズ」と解釈して加湿器を紹介いたします。
実は「卓上タイプ」で、フィルターなしの加湿器って意外に少ないんです。その中でも比較的人気のある(≒口コミ数がある程度ある)のが次の加湿器です。
電源が不要な自然気化方式の加湿器です。
白い2つの玉が本体で、大小2つのサイズの加湿器がセットになっています。
給水は白いセラミック(陶器)の玉の部分に水を注ぐだけ。機械的に動作する部分もないので動作音はしませんし、電気代も0円。もちろんフィルターもなく、お手入れも簡単です。
姉妹商品として、フルーツの形をした加湿器もあります。
大容量タイプ
ここでは5リットル以上の大容量タンクを備えたフィルターなし加湿器をご紹介します。
まず最初は、タンク容量が10リットルあるRocottoの超音波式加湿器です。
購入して実際に使用しているユーザーさんでこの商品を高く評価しているのは、評価のポイントとして大容量であるため給水回数が少なくて済むことを上げています。
大容量であるため、タンクに水を入れっぱなしにして給水しながら長い間使い続けてしまいがちですが、衛生面を考えると定期的な掃除は必須と思って良いでしょう。
フィルターによる除菌の代わりにUV除菌機能を搭載していますが、掃除を怠れば雑菌やカビが生じることになるので、掃除は小まめに行うことをおすすめします。
>> もっと詳しく Rocotto タワー型 UV除菌加湿器 10L について見てみる
次は、タンク容量が5リットルのVenta(ベンタ)エアウォッシャー ORIGINAL LW15 という加湿器です。
こちららは常温気化方式(自然気化方式)で、空気清浄機能も備えている加湿器です。
メンテナンスは月に2回ほど、タンク内のハイジェン液を入れた洗浄水を交換するだけ。クリーニングもこのタイミングで行います。
ハイジェン液は、気化効率のアップ、加湿器内へのカルキ蓄積の低減、製品寿命の延長にも寄与するとのこと。
タンク容量が5リットルでは少ないと言う方向けには、7リットルのLW25、10リットルのLW45という加湿器もラインナップされています。
ユーザーによる評価が非常に高いのもエアウオッシャーの特徴で、楽天みんなのレビューではどの加湿器も 4.33〜4.57 の評価を得ています(2024年1月現在)。
口コミ件数がいちばん多いLW25の口コミへのリンクを貼りました。
保証期間が2年となっていること、そしてドイツ製であることも、購入時の安心感にひと役買っていると言えるかもしれません。
>> ベンタ エアウォッシャー LW15 についてもっと調べる
>> ベンタ エアウォッシャー LW25 についてもっと調べる
エアウォッシャーの商品紹介についてはLW25のページのほうが詳しく解説されています。
まとめ
本記事では、フィルターなし加湿器について次のような解説を行いました。
- 「フィルターなし」による直接的なデメリットはないこと
- 「フィルターなし」は加湿器の構造をシンプルにできること
- シンプルな構造を活かして加湿器のサイズをコンパクトにするため機能が減らされている場合があること
- シンプルな構造の加湿器は、お手入れ簡単であることが多いこと
- 加湿のタイプによらず、定期的な掃除は行うべきであること
また、フィルターなし加湿器の卓上タイプ、大容量タイプについて、おすすめの商品も紹介しました。
本記事がフィルターなし加湿器を選ぶときの参考になればと思います。